出版記録② 謎解き
相変わらず、サイコドラマと格闘しています。
と言いますのも、父が以前書いた本や原稿を読めば読むほど、謎が深まり、サイコドラマというものが分からなくなっていくのです。
今、分からなくなっていくのは、真逆の理論を1つの技法に活用できるのか?!という疑問です。
父の習性として、どうも全く逆の理論のものであろうと関係なく、気に入ったとこ所を組み合わせるというのが好きらしく、至るところで行われています。
例えば、父のサイコドラマの背景には、森田療法とロジャースのクライアント・センターという考えがあります。
しかし、サイコドラマの分析的因果論に対して、森田療法は現在の行動に着目していますし、その森田療法は患者さんに対して指示的な態度をとりますが、ロジャースのクライアント・センターは非支持的で、答えは自らが導き出します。
その他、サイコドラマは個人の問題を扱うため、主役を決めるのですが、増野式サイコドラマは全員が主役になります。そして、サイコドラマは個人の成長がグループを成長させるといい、増野式サイコドラマはグループ作りをすることで個人が自発性を発揮すると言います。
・・・・。
どうしたらいいのでしょうか?
この一見、矛盾しているものを、矛盾の無いように筋道を立てて説明するのは至難の業です。
父から何度説明されても、途中で分からなくなって、更なる疑問がわいてきます。
本の校正をするなら、まず私がこの矛盾を乗り越えないと・・・。
そして、今日も謎解きが続きます。
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